超時空要塞マクロス30周年、美樹本晴彦さんインタビュー

美樹本晴彦

パリ Japan Expo 2012 で美樹本晴彦さんにインタビューを行いました。キャラクターデザインを担当した超時空要塞マクロスは今年でテレビ放送から30周年。当時を振り返りながら30年目のマクロスにつてインタビューしました。

-フランスに来るのは何度目ですか?

美樹本晴彦さん(以下、美) 2回目ですね。前回は10年ぐらい前?トゥーロンで行われたアニメのコンベンションで。

-パリの気候はいかがですか?

美 にわか雨みたいのが多くてびっくりしたんですよ。今泊まっているところがホテルばっかりのところなんで、景色がアメリカっぽい感じがしてしまって、ヨーロッパにいるって感じがいまいちしなくって(笑)アメリカにいる錯覚をしてしまいます。

-フランスのアニメファンがマクロスに興味があるということについてどのようにお考えですか?

美 とてもありがたいと思っています。

-マクロス30周年ということですが、こんなに長くファンに愛される作品になるとは当初思っていましたか?

美 最初の頃は僕が参加させてもらったのはほとんどアマチュアだったころですから、先どうなるなんてことは考えてませんでしたよね。僕自身、マクロス云々だけじゃなくて、当時20歳ぐらいでしたから40歳まで仕事もらえるかなって(笑)そういう心配をしていたぐらいですから。今もマクロスで声をかけていただいて、呼んでもらえると想像してなかったですね。

美樹本晴彦

-マクロスに参加して経緯を教えてください。

美 大学のときに友人がみんなアニメとか漫画が好きな連中が多くて、その中で一足早くプロになっている連中がいまして、その中の一人がマクロスの監督をやっている河森君で、当時彼とよく遊んでいて、彼が仕事にいくときにスタジオぬえということろにいっしょにくっついて行って僕は遊びに行っていた訳なんです(笑)いろいろお話を聞いているうちに、最初はマクロスの仕事ではななかったのですが、キャラクターを書いてみないかと声をかけていただいて、結果的にはマクロスにつながったということですね。

-当時は「ヤマト」や「ガンダム」などの他のアニメは意識されていましたか?

美 意識するというか「ヤマト」や「ガンダム」は夢中で見ていましたからね。こういった世界に入るきっかけになっていると思いますし、自分の中に根強く残っているといいますか、意識していなくても影響はあると思いますね。

-メイン3人のキャラクター(一条輝、リン・ミンメイ、早瀬未沙)のデザインはどのような依頼でしたか?

美 ミンメイに関しては、作品のお話をいただいてデザインしたというキャラクターではなくて、むしろ僕の方でノートに落書きしていたキャラクターを見てくださって、これは使えるよという形で取り入れていただいたものなのでミンメイに関しては苦労はなったですね。最初、チャイナドレスで頭にお団子を付けたあのキャラクターを使っていただいて、それだけでは寂しいので、髪型を変えさせてもらえないかという話をさせてもらって。当時のアニメではそれはタブーだったので、大反対されていたのですが、みんなで話し合っていく中で、髪を下ろすのはありじゃないということになって、今はチャイナドレスよりも髪を下ろしている方がキャラクターとして絵の印象は強いと思います。そちらに落ち着いたということです。早瀬未沙に関してはミンメイの対局に置きたいというイメージがありまして、少し手こずりましたけれども、そんなに苦労したということはないです。一番苦労したのは一条輝ですかね(笑)あれは本当に困って、最初、マクロスの企画の話をいただいたときは、今のようなスタイルではなくて、もうちょっとロボットモノというか、当時の普通のロボットモノの主人公のテイストが強くて、それに似合う絵がなかなかかけなくてそれですごく困ったのですが、逆に突破口になったのは僕の方から、じゃあ従来のロボットモノの主人公じゃなくて、当時日本ではラブコメ・学園モノがすごく流行っていましたので、そういうヤワな男の子にしちゃえば、僕のキャラクターでもなんとかなるんじゃないという話をさせてもらって。それがキッカケでロボットモノでラブコメの要素を取り入れようかって形で企画が変わっていってそのおかげで、こんな感じでもいいかと落ち着いたのが一条輝です。

美樹本晴彦

-マクロスが新しいモノを開いたという自負はありますか?

美 それはキャラクターの部分だけじゃなくて、いろいろな意味で今までに無いものをというのが参加していた人がみんな考えていましたのでその結果だと思います。

-マクロス本編では一条輝は最終的にミンメイではなくて、早瀬未沙の方を選びますが、美樹本さんはミンメイ派ですか?未沙派ですか?

美 よく聞かれるのですが、どうなのかな?どっちが好みかと聞かれますとおそらくどちらも好みではないのですが、目の前にいて振り回されるというか、そいういう意味でそれはやっぱりミンメイだと思いますね。未沙に関しましてはテレビの中では輝と付き合うようになって、部屋へ掃除に来て、ポスターを逆さまにして行くのが未沙を好きな方にはけっこう人気があるエピソードだと思います。作品の中なので可愛らしく見えますが、実際にやられたら勘弁してくれよと(笑)未沙もどちらかというと苦手ですね。

-1997年のOVA「超時空要塞マクロス Flash Back 2012」について、劇場版、TV版とも絵の雰囲気が違っていました。どういった理由でしょうか?

美 まず、少し時間が経っていたというのが一番の原因だと思います。僕の絵が変わったというだけではなくて、原画をやってくださった方が劇場版で最後のミンメイの歌のシーンや輝とミンメイが公園でやり取りするシーンをやってくれた方で、すごく芝居がいい方で、原画の絵も非常に素敵なモノを書かれる方なので、その方の絵に僕は紙をのせてキャラクターの修正を入れてますので、その方の絵の影響もあると思います。

-(「マクロス Flash Back 2012」を受けて)実際に 2012年になってどうですか?

美 (「マクロス Flash Back 2012」)に関しては)絵の方で少しお手伝いさせてもらっただけですけども、あの時の河森君の演出は素敵だなと思いますね。

-最後にフランスと日本のファンにメッセージをお願いします

美 シリーズを通して観て応援してもらいたいですし、個人的には最初のマクロスの漫画を描く仕事をいただいてやっています。それを観てもらえると嬉しいです。マクロスが30年を迎えて、この後どのぐらい続くのかよくわかりませんけれども、どんどん魅力的な作品が出てくればいいと思います。

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